1第二項 聖會の決勝 2我ヨハネ又、聖なる都會新しきエルザレムが、恰も其夫の為に飾れる新婦の如く備はりて、神より天降るを見たり。 3又大いなる聲の玉座より來るを聞けり、曰く、看よ神の幕屋は人々と共に在り、神彼等と共に住み給ひて、彼等其民と成り、神御自ら彼等と共に在して、其神と成り給はん。 4又神彼等の目より涙を悉く拭去り給ひ、此後は死ある事なく、悔も叫も苦も更に之あらざるべし、其は前の事既に去りたればなり、と。 5又玉座に坐し給ふもの曰ひけるは、看よ我萬事を新にす、と。又我に曰ひけるは、汝書記せ、其は此言は信ずべくして眞なればなり、と。 6又我に曰ひけるは、事既に成れり、我はアルファなり、オメガなり、始なり、終なり、我渇く人をして生命の水の源より價なく飲むことを得しめん。 7勝利を得たる人は、是等のものを有して、我其神と成り、彼我子と成るべし。 8然れど凡て卑怯なるもの、不信仰なるもの、憎むべきもの、人を殺せるもの、私通を為せるもの、魔術を行ふもの、偶像を崇拝するもの、又総て僞を言ふ者は、火と硫黄との燃ゆる池に於て其報を受くべし、是第二の死なり、と。 9又七の最後の禍の充てる器を持ちたる七の天使の一、來りて我に語り言ひけるは、來れ、我羔の配偶者たる新婦を汝に示さん、と。 10斯て我氣を奪ひて、我を大いにして高き山に携へ、聖なる都エルザレムが神より天降るを示せり。 11即ち神の榮光を有して、其燈は水晶の如くに透明れる碧玉の如き寳石に似たり。 12又十二の門を備へたる、大いにして高き城壁あり、其門に十二の天使ありて記されたる名あり、即ちイスラエルの子等の十二族の名なり。 13東に三の門、北に三の門、南に三の門、西に三の門あり。 14又市街の城壁に十二の基礎ありて、羔の十二使徒の名之に記されたり。 15斯て我と語れる者は、市街と其門と城壁とを測る為に、金の葦の測量竿を持ちたりしが、 16市街は四角に立ちて、長さ広さ相等しく、天使其金の葦を以て市街を測りしに、五百五十五里にして、長さ高さ広さ相等し。 17又城壁を測りしに、二十五丈あり、人の度にして亦天使の度なり。 18其城壁は碧玉より成り、市街は清き玻璃に似たる純金にして、 19市街の城壁の基礎は有らゆる寳石を鏤め、第一の基礎は碧玉、第二は青玉、第三は玉髄、第四は緑玉、 20第五はサルドニクス、第六は赤條瑪瑙、第七は貴橄欖石、第八は緑柱玉、第九は黄玉、第十はクリゾプラズ、第十一はヒヤシント、第十二は紫水晶なり。 21十二の門は十二の眞珠にして、各の門は一の眞珠より成り、市街の衢は透明れる玻璃の如き純金なり。 22此市街には[聖]殿あるを見ず、其は全能の神にて在す主及び羔は、其[聖]殿にて在せばなり。 23又此市街は日月に照さるるを要せず、其は神の榮光之を照し、羔其燈にて在せばなり。 24諸國民彼が光によりて歩むべく、地上の國王等己が光榮と尊崇とを是に齎すべく、 25其門は終日閉づる事なかるべし、其は此處には夜無なければなり。 26是には諸國民光榮と尊貴とを齎すべく、 27潔からざるもの、憎むべき事を行ふもの、僞を為すものは之に入らず、羔の生命の名簿に記されたる人々のみ之に入るべし。 ¶