1伶長エドトンにうたはしめたるダビデのうた 2われ黙して唖となり善言すらことばにいださず わが憂なほおこれり 3わが心わがうちに熱し おもひつづくるほどに火もえぬればわれ舌をもていへらく 4ヱホバよ願くはわが終とわが日の數のいくばくなるとを知しめたまへ わが無常をしらしめたまへ 5観よなんぢわがすべての日を一掌にすぎさらしめたまふ わがかいのち主前にてはなきにことならず 實にすべての人は皆その盛時だにもむなしからざるはなし セラ 6人の世にあるは影にことならず その思ひなやむことはむなしからざるなし その積蓄るものはたが手にをさまるをしらず 7主よわれ今なにをかまたん わが望はなんぢにあり 8ねがはくは我ぞすべて愆より助けいだしたまへ 愚なるものに誹らるることなからしめたまへ 9われは黙して口をひらかず 此はなんぢの成したまふ者なれぱなり 10願くはなんぢの責をわれよりはなちたまへ 我なんぢの手にうちこらさるるによりて亡ぶるばかりになりぬ 11なんぢ罪をせめて人をこらし その慕ひよろこぶところのものを蠧のくらふがごとく消うせしめたまふ 實にもろもろの人はむなしからざるなし セラ 12ああヱホバよねがはくはわが祈をきき わが號呼に耳をかたぶけたまへ わが涙をみて黙したまふなかれ われはなんぢに寄る旅客すべてわが列組のごとく宿れるものなり 13我ここを去てうせざる先になんぢ面をそむけてわれを爽快ならしめたまへ