1さて,これらの事ののち,¶ 2そして彼は弟子たちに言った,「収穫は確かに多いが,働き人が少ない。だから,収穫に働き人を遣わしていただくよう,収穫の¶ 3行きなさい。見よ,わたしはあなた方を,オオカミの間に子羊を送り込むようにして遣わす。 4財布も,袋も,サンダルも持って行ってはいけない。道中ではだれにもあいさつしてはいけない。 5どこでも家に入ったなら,まず,『この家に平安があるように』と言いなさい。 6平安の子がそこにいるなら,あなた方の平安はその者の上にとどまり,いなければ,それはあなた方のもとに戻って来るだろう。 7その家にとどまり,彼らが出す物を食べたり飲んだりしなさい。働き人は自分の報酬を受けるに値するからだ。家から家に行ってはいけない。 8どこでも町に入って,彼らがあなた方を受け入れるなら,あなた方の前に出されるものを食べなさい。 9そこにいる病気の者たちをいやし,彼らに,『¶ 10だが,どこでも町に入って,彼らがあなた方を受け入れないなら,その町の通りに出て,こう言いなさい。 11『あなた方の町からわたしたちの足に付いたちりさえも,わたしたちはあなた方に対してぬぐい捨てる。それでも,¶ 12あなた方に告げるが,その日には,ソドムのほうがその町よりは耐えやすいだろう。¶ 13「災いだ,コラジンよ! 災いだ,ベトサイダよ! あなた方の中でなされた強力な業がテュロスやシドンでなされていたなら,彼らはとっくの昔にあら布と灰の中に座って悔い改めていただろう。 14だが,裁きの時には,テュロスとシドンのほうがあなた方よりは耐えやすいだろう。 15カペルナウム,¶ 16あなた方に聞き従う者は,わたしに聞き従うのであり,あなた方を拒む者は,わたしを拒むのだ。わたしを拒む者は,わたしを遣わした方を拒むのだ」。¶ 17七十人は喜びながら戻って来て,言った,「¶ 18彼は彼らに言った,「わたしは,サタンが天からいなずまのように落ちたのを見た。 19見よ,わたしはあなた方に蛇やサソリを踏みつける権威,また敵のすべての力を支配する権威を与えた。あなた方を害するものは何もない。 20それでも,霊たちがあなた方に服することを喜ぶのではなく,あなた方の名が天において書き記されたことを喜びなさい」。¶ 21まさにその時,イエスは¶ 22弟子たちのほうを振り向いて,言った,「すべての事が,わたしの¶ 23弟子たちのほうを振り向いて,彼らだけに言った,「あなた方の見ているものを見るその目は幸いだ。 24あなた方に告げるが,多くの預言者たちと王たちは,あなた方が見ているものを見たいと願ったのにそれを見ず,あなた方が聞いていることを聞きたいと願ったのにそれを聞かなかったからだ」。¶ 25見よ,ある律法の専門家が立ち上がり,彼を試そうとして言った,「先生,わたしは何をすれば永遠の命を受け継げるのでしょうか」。¶ 26イエスは彼に言った,「律法には何と書かれているか。あなたはそれをどう読んでいるのか」。¶ 27彼は答えた,「あなたは,心を尽くし,魂を尽くし,力を尽くし,思いを尽くして,あなたの¶ 28イエスは彼に言った,「あなたは正しく答えた。それを行ないなさい。そうすれば生きるだろう」。¶ 29しかし彼は,自分を正当化したいと思って,イエスに答えた,「わたしの隣人とはだれですか」。¶ 30イエスは答えた,「ある人がエルサレムからエリコに下って行く途中,強盗たちの手中に落ちた。彼らは彼の衣をはぎ,殴りつけ,半殺しにして去って行った。 31たまたまある祭司がその道を下って来た。彼を見ると,反対側を通って行ってしまった。 32同じように一人のレビ人も,その場所に来て,彼を見ると,反対側を通って行ってしまった。 33ところが,旅行していたあるサマリア人が,彼のところにやって来た。彼を見ると,哀れみに動かされ, 34彼に近づき,その傷に油とぶどう酒を注いで包帯をしてやった。彼を自分の家畜に乗せて,宿屋に連れて行き,世話をした。 35次の日,出発するとき,二デナリを取り出してそこの主人に渡して,言った,『この人の世話をして欲しい。何でもこれ以外の出費があれば,わたしが戻って来たときに返金するから』。 36さて,あなたは,この三人のうちのだれが,強盗たちの手中に落ちた人の隣人になったと思うか」。¶ 37彼は言った,「その人にあわれみを示した者です」。¶ 38彼らが進んで行くうちに,彼はある村に入り,マルタという名の女が彼を自分の家に迎えた。 39彼女にはマリアという姉妹がいたが,イエスの足もとに座って,その言葉を聞いていた。 40しかしマルタは,多くの給仕で取り乱していた。そこで彼女は彼のもとに上がって来て言った,「¶ 41イエスは彼女に答えた,「マルタ,マルタ,あなたは多くのことを心配して動転している。 42だが,必要なのは一つだけだ。マリアは良いほうを選んだのだ。それが彼女から取り去られることはないだろう」。¶